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毛穴の角栓形成、ニトロ化の関与を発見|株式会社ナリス化粧品のプレスリリース

毛穴の中のニトロ化たんぱく質の凝集を抑えることが、角栓の肥大化を防ぐ

株式会社ナリス化粧品株式会社ナリス化粧品(代表者:村岡弘義 本社:大阪市福島区)は、10月21日から30日の期間に開催されている化粧品の国際学会、IFSCC Congress 2020において、毛穴の角栓形成に、ニトロ化が関与していることを発見したことを発表しました。IFSCC Congressは2年に1度開催される、化粧品技術者が最新研究結果を発表する、最も権威ある国際学会です。例年は世界各国で開催されており、今大会は日本での開催を予定していましたが、新型コロナウィルスの影響により、初めてとなるオンライン開催となりました。当社は直近4回連続参加をしており、今回の発表は、過去最多の6件です。 2020年10月23日研究の背景鼻の頭などに現れる毛穴の凹凸は、外観が損なわれるだけでなく、肌触りを悪くする、ファンデーションなどのメークのりを悪くするなど複数の不具合に繋がるため、多くの人が解決したい悩みです。この毛穴の凸凹は、毛穴の中に発生する角栓によって大きくなると考えられています。角栓は皮脂やたんぱく質が集まり固まること(凝集)で出来ることが知られていますが、今までは、角栓がどのようにして凝集し、凝固して肥大化していくのかが不明でした。当社は、ニトロ化がたんぱく質に対し、他の酸化では知られていない作用を示すことを、明らかにしてきており、ニトロ化研究に注力しています。そこで、ニトロ化と角栓形成の要因の関係に着目し、角栓の形成要因を探るべく、この研究を行いました。■研究内容

ニトロ化たんぱく質を茶色に染めている角栓の断面

 皮膚の毛穴の中に存在するアクネ菌は、炎症を起こします。そこで、炎症に関連しておこるたんぱく質のニトロ化が、角栓形成に関与しているのではないかという仮説を立て検証しました。検証の結果、角栓数が多い人の毛穴の中では、炎症に関与するたんぱく質の一種であるサイトカインのインターフェロンγ(ガンマ)が多く、このインターフェロンγは、皮膚細胞にニトロ化を引き起こすことが明らかとなりました。実際に、角栓の中からもニトロ化たんぱく質が検出されました。さらに、ニトロ化は、毛穴の中のたんぱく質を凝集させることがわかったため、ニトロ化たんぱく質の凝集を阻害する成分(Plant Extract)を顔に塗布したところ、角栓の増加を抑制することがわかりました。 結論として、たんぱく質のニトロ化が、角栓の凝集と肥大化を促進している要因のひとつであることが明らかとなりました。この新しい研究を、今後、毛穴の中のニトロ化を防ぐことで、角栓の発生を抑制する化粧品の開発に活かしていきます。

Plant Extractにより角栓数が減少している様子

Plant Extractにより角栓数が減少している様子(数値は角栓数)

■発表タイトル演題名:Protein Nitration in Pores: A Novel Target to Reduce Keratotic Plugs和文:毛穴内タンパクのニトロ化は角栓を減らす新規ターゲットである。発表者株式会社ナリス化粧品恒原由佳・齋藤奈緒美・森田美穂研究者プロフィール

恒原由佳

恒原 由佳 (つねはら ゆか)

株式会社ナリス化粧品 

研究開発部 研究課 基盤技術グループ ―略歴―鳥取大学大学院農学研究科修了後、2016年4月株式会社ナリス化粧品に入社。趣味は、水族館巡り。特にクラゲが好き。―職務経歴―2016年10月~ 研究開発部 開発課 処方開発グループ(スキンケア品や、口紅等の開発に従事)2017年10月~ 研究開発部 研究課 基盤技術グループ(アンチエイジングや、角栓等の研究に従事)※以下、メディア関係者限定の特記情報です。個人のSNS等での情報公開はご遠慮ください。
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