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廊下のない家のメリット・デメリットとは? 間取りの工夫や後悔しないための注意点、住んでいる人の感想も紹介!

廊下のない家の間取りとは?

昔の日本の住宅には必ず廊下がありましたが、最近はスペースを有効活用するために、廊下が少ない間取りの住宅が多くつくられるようになりました。

廊下のない間取りを実現するには、家を建てる土地の形状が1つのポイントになります。適しているのは、やや正方形に近い家を建てられる土地です。細長い住宅の場合、端の部屋から端の部屋までの移動距離が多少長くなるので、廊下がないと移動がしにくく、空間のつながりができません。正方形の住宅であれば、部屋と部屋との動線が短いため、廊下がなくても移動に大きな不便は生じにくいといえます。

たとえば、以下の図のような間取りです。正方形に近い住宅で、玄関ホールが廊下のような役割も兼ねています。

株式会社佐川旭建築研究所提供資料より作成

さらに、階段を中央に設け、その周囲にリビング、水回り、寝室などを配置できれば、廊下がなくても住みやすい間取りにすることができます。

また、最近人気の「リビングイン階段」を取り入れるのも、1つの方法です。「リビングイン階段」とは、リビングの中に設置する階段のことです。

部屋の中に階段があるので、階段ホールや廊下などのスペースを取る必要がありません。また、上下の階の空間がゆるやかにつながり、一体感が生まれます。2階に上がるときは必ずリビングを通ることになるので、リビングでの家族のコミュニケーションも生まれやすいでしょう。

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リビングイン階段のイメージ

また、写真のように、段と段の間の板がない、骨組みだけの「スケルトン階段」にすると、リビング内に階段があっても開放的で圧迫感もなく、オブジェのように見えておしゃれです

廊下のない間取りのメリットとは?

廊下のない間取りのメリットとしては、廊下をなくした分、部屋として使えるスペースが増えるという点が挙げられます。また、部屋と部屋をダイレクトに行き来するため、動線を短くすることができ、移動が楽になるというメリットもあります。

さらに、廊下はあまり換気が良くないことが多く、キッチンや浴室、トイレなどから発生したにおいや湿気が廊下に流れ出し、たまってしまうという問題も解決できます。廊下がない間取りにすることで、キッチンならキッチン、浴室なら浴室の換気扇などの換気設備で、においや湿気を処理することができるのです。

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廊下のない間取りのデメリットとは?

廊下がない間取りのデメリットは、プランニングの自由度が低くなることです。特に2階建て以上の場合は、階段の位置などに制限が出てきます。また、廊下がないということは、家の中を移動するときに必ず他の部屋を通らなければいけないので、動線にも注意が必要です。

たとえばキッチンから出た生ゴミなどを持って玄関まで移動するのに、和室や寝室を通らなければいけないというのはあまり気持ちのいいものではありません。そうした状況を避けるために、部屋の配置には十分な検討をしておく必要があります。

部屋と部屋の間に廊下がないと、音や声などがダイレクトに伝わるのも気になるかもしれません。また、プライバシーの問題もあります。廊下がないと、玄関からすぐにリビングなどの生活空間に接続するため、来客の目なども気になります。その場合は、目隠しになるついたてやパーティションなどを設置することも検討しましょう。

廊下のない家は暮らしやすい?実際に住む人の感想を紹介!

実際に廊下がない家に住む人はどのように感じているのでしょうか。取材をさせていただいた佐川さんによると、「リビングイン階段を取り入れたので、1階と2階で完全に空間が仕切られることなく、家族の存在を感じられる」「廊下はにおいや湿気がこもりがちだが、廊下がないと風通しがよく感じられる」といったプラスの感想もある一方で、「廊下がない分、住宅内にゆとりが感じられない」といった声もあるそうです。

「廊下は無駄なスペース」と考える人もいるかもしれませんが、廊下があることで住宅の中にゆとりや余白が生まれる面はあります。しかし、どうしても廊下があるとスペースがもったいないと感じるのであれば、廊下に機能性を持たせるのもおすすめです。たとえば広めの廊下にアート作品を飾ってギャラリーのようにして楽しむ、あるいは本棚などを設置するのもいいでしょう。実際「廊下をつくるかどうか迷ったが、廊下に本棚をつくったので子どもが本を読むスペースとしても使えて良かった」といった感想もあったそうです。

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まとめ

廊下のない家は、スペースを有効活用できる、移動を短縮できるといったメリットがある一方で、間取りに制限が生まれることやゆとりが感じられないというデメリットがあります。

廊下のない家を建てることを検討するなら、そうした特徴を把握したうえで、後悔がないように慎重に検討しましょう。

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