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メタバースに“住む”人たち。先端事例とその可能性 - Impress Watch

2021年末から目にする機会が格段に増えた言葉「メタバース」。VRヘッドセットを使って、バーチャル空間の世界をアバターで自由に動き回り、ほかのユーザーとコミュニケーションがとれるというものだが、実際に体験したことがある人はまだ少ないのではないだろうか。

今現在、メタバースの代表的なサービスは一体どんなところで、何が面白いのか。ハマっている人は、どこに魅力を感じているのか。

本稿では、あえて“最深部”の情報に触れることで、一般の人の琴線に触れるような魅力があるのかどうかを探った。週に何度もメタバースの空間に入り浸っているという、Shiftall(シフトール)代表取締役CEOの岩佐琢磨氏に話を伺った。

岩佐氏

メタバースに“住む”人たち。先端事例とその可能性 - Impress Watch

Shiftallは、VRやメタバースの領域に注力していく方針を明らかにしており、1月に発表した3製品もVRメタバースのヘビーユーザーの要望に応える内容。これら新製品については後述している。

予め捕捉しておくと、同社はすでに、胴体と足の動きをアバターに反映(トラッキング)させるデバイス「HaritoraX」(ハリトラックス)を販売中。既存のVRヘッドセット・リモコンと組み合わせれば、全身のトラッキング(フルトラッキング、フルトラ)が可能になるデバイスで、3万円弱の追加投資でフルトラが可能になるとして界隈で注目を集め、常に品薄という人気商品になっている。岩佐氏によると、9割以上はVRChatやclusterといったメタバースで利用されており、残りはVtuber等が利用しているだろうとのことだ。

胴体と足の動きをアバターに反映(トラッキング)させるデバイス「HaritoraX」(ハリトラックス)

また現在、海外を含めてVRメタバースで定番のプラットフォームは「VRChat」になっている。Metaの「Quest」で動作するアプリも配信されているが、最大限に魅力を楽しもうとすると、PC向けのVRヘッドセットとミドルクラスのゲーミングPCが必要になるなど、ある程度の出費が必要という状況でもある。

VRChatでは、3Dモデルやデータを駆使することでユーザーが「ワールド」を作成して公開できるほか、ほかのユーザーは好みのワールドをインスタンスという形で区切って利用可能。ワールドに招待したり招待されたり、ひとりで利用することもできる。ユーザーの分身であるアバターもさまざまなデータが作成され、販売を含めてやり取りされており、ユーザーはそれぞれのコミュニティで、思い思いの方法で楽しんでいるという状況だ。

VRChatのWebサイト。画像に写っているような思い思いのアバターを身にまとって参加する
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